クレジットカードで海外キャッシングサービス 使い方を徹底解説
外貨の入手方法について、私はクレジットカードを利用しての「海外キャッシング」をおすすめしています。でも、海外キャッシングについて不安を感じる方もいらっしゃいますよね。そんな方へ海外のATMでキャッシングをする方法を紹介します。
海外キャッシングができれば、手軽にお得に現地通貨を入手できますよ。落ち着いて操作すれば大丈夫!ぜひチャレンジしてみてください。
ヨーロッパ大好きOLアキです
- ヨーロッパ旅行歴10回以上
- 25年来の洋食器マニア
- ひとり旅から団体ツアーまで
- 英語は中学生レベル
海外キャッシングには利息とATM利用料が発生します。詳細はお手持ちのクレジットカード会社のホームページをご覧ください。
利息をおさえるためには「繰上げ返済」などをご利用ください。
【事前準備】海外キャッシングができるクレジットカードを用意する
国際ブランドはVISAかMastercardがおすすめ
ヨーロッパで主に使用できる国際ブランドはVISA(ビザ)かMastercard(マスターカード)です。このどちらかのクレジットカードを持って行くようにしましょう。JCBはヨーロッパではあまり普及しておらず、使えないお店・ATMがあります。
暗証番号(PIN)を覚えてますか?
キャッシングをするには、クレジットカードの暗証番号が必要です。あなたのカードの暗証番号を覚えていますか?暗証番号を何度も間違えると、カードが利用できない、カードがATMから出てこない、というトラブルになります。事前に確認しておいてくださいね。
海外キャッシング申し込みと利用枠を確認
海外でキャッシングするためには、「海外キャッシング利用枠」が必要です。カード会社によっては事前に申し込みが必要な場合があります。お手持ちのカードは海外キャッシングできるのか、いくらできるのかをカード会社へ確認してください。
これは、ウェブ管理画面で確認できたり、カード受け取り時の台紙に記載されていたりします。
三井住友カード 海外キャッシュサービス
楽天カード 海外キャッシング
カード会社の連絡先をスマホに登録しておこう
カードがATMから出てこない、というトラブルを聞くことがあります。幸いなことに私は今までに遭遇したことはありません。もしそうなったら、ATMの管理者やカード会社にすぐに問い合わせましょう。
カードのトラブルに備えて、カード会社の連絡先をスマホに登録してください。トラブルがあった場合にはすぐに連絡してくださいね。
【現地で】安全なATMの選び方
日中に屋内のATMがおすすめ
ヨーロッパでは外にATMが設置されているものをよく見ます。こういうタイプは屋内のATMに比べて危険です。背後に人がいても気づけなかったり、違法なスキミング装置が設置される可能性が高くなります。
できるだけ空港やデパート、ホテル内など屋内にあるATMを利用しましょう。 一番おすすめは銀行の中です。そうすればトラブルがあった際にすぐに窓口の人に相談できるからです。私はGoogleマップで「銀行」を検索して、目的地の近くの銀行を選んでいます。
なお、電車の駅構内はおすすめしません。駅は人通りが多く治安があまり良くありません。ATMを利用することでスリに狙われますのでご注意ください。
・日中に利用する
・同行者に後ろに立ってもらう
・利用後のひったくりやスリに注意する
対応している国際ブランドのマークをチェック
ATMには対応している国際ブランドのシールが貼ってあります。お手持ちのクレジットカードの国際ブランドがそのATMで使えるかを確認してください。マスターカードなら「Mastercard」か「Cirrus」のロゴがあればOKです。ビザの場合は「VISA」か「PLUS」のマークがあればOKです。
暗証番号は必ず隠しながら入力する
暗証番号を入力するときには、必ず手や物で隠しながら入力してください。これはスキミング防止のためです。
カードの不正利用にはカード情報と暗証番号が必要です。そのため暗証番号部分を撮影するカメラが設置される可能性があります。暗証番号が盗撮されないようにしっかり手で隠してください。
【現地で】ATMの操作手順
ATMで登場する英語
海外のATMで一番不安なのは、言語が分からないことですよね。ヨーロッパのATMには日本語はありません。そのため英語で操作するのが一番わかりやすいと思います。ここではATMで登場する英語を少し紹介します。
- PIN ・・・ 暗証番号
- WITHDRAWAL・・・引き出し
- AMOUNT・・・金額
- CASH・・・現金
- TRANSACTION・・・取引
- NOTE・・・紙幣
- CREDIT・・・クレジットカード (CASH IN ADVANCEの場合もあります)
- CONFIRM・・・確認
- RECEIPT・・・レシート・明細書
- CONVERSION・・・換算 →これが出てきたら要注意! 下記で解説します
- SAVING・・・預金 (デビットカードご利用の方はこのメニューから引き出します)
- TRANSFER・・・振込
- BALANCE・・・残高 (BALANCE INQUIRYは残高照会)
- CHECKING・・・当座預金
- TOP UPS・・・チャージ
英語で困ったらグーグルレンズで翻訳しながら
言語で困ったときにはグーグルレンズで翻訳してみてください。おかしな日本語になることもありますが、何となく理解できる内容が表示されます。
グーグルレンズでの翻訳にはインターネット接続が必要です。
操作手順
ここからは具体的なATMの利用方法を解説します。ATMによって表示される順序や内容が異なります。操作中にわからなくなったら、赤いボタンを押してキャンセルしてください。
ATMからカードが出てきたらすぐに抜き取ってください。カードが出てきて、何秒か経過するとATMは安全のためにカードを吸い込むようにできているからです。
あと海外のATMは処理に時間がかかります。「PLEASE WAIT」のメッセージのままずっと待っていると、壊れてるのかな、と心配になりますよね。落ち着いてのんびり待ってあげてください。
- カードが出てきたらすぐに抜き取る
- 迷ったら赤ボタンを押してキャンセル
- CONVERSIONは絶対しない!
「DECLINE COVERSION」「WITHOUT CONVERSION」を選択する
カードを入れる
まずはATMにクレジットカードを入れてください。言語の選択が表示されている場合は、先に言語を英語にしてください。
カードを入れると、処理中になります。この待ち時間がかなり長いです。不安になりますけど落ち着いて待ってくださいね。
言語を英語にする
言語は最初の画面またはカードを入れた次の画面で切り替えることができます。国旗のマークや「LANGUAGE」と表記されています。ヨーロッパのATMには日本語はないことが多いです。ですので英語に変更しましょう。英語はイギリスの国旗が目印です。(アメリカの国旗ではないですよ)
暗証番号は手でかくしながら入力する
「PIN」と表示されたら、暗証番号の入力画面です。暗証番号を入力する時は手で隠しながら入力してください。「盗撮されてるかも」という想定を忘れないで! 入力したら緑のボタンを押してください。
- Digit your PIN code and press CONFERMA (暗証番号を入力して「CONFERMA」ボタンを押してください)
- Enter your PIN then press green button(暗証番号を入力して緑のボタンを押してください)
取引はWITHDRAWALを選択する
次に取引内容を選択します。キャッシングは「Withdrawal」ですが、ATMによってさまざまな表記があります。
こんな表示のこともあります。
- CASH WITHDRAWAL
- CASH & BALANCE (意味は「現金と残高」です)
- CREDIT CARD WITHDRAWAL
- INTERNATIONAL WITHDRAWAL
「TOP-UPS」は「つぎ足す」の意味で、チャージですね。
手数料の表示はスルーしてOK
「fee」や「charge」という単語が出てきたらATMの手数料のことです。これは「オーナー手数料」と言われ、ATMの設置者が設定しているものです。そのため金額はATMによってバラバラです。基本的にクレジットカードでのキャッシングにはこのオーナー手数料はかかりません。私は利用したことがないのですが、デビットカードでの引き出しにはこの手数料がかかります。
画面上には手数料が表示されますが、実際にはカード会社からの請求には手数料は含まれていません。手数料の表示されたら気にせずに次の画面へ行きましょう。
ただし、カード会社が定めているATM使用料は別途請求されます。これはATMにまったく表示されません。カード会社のホームページを確認してみてください。
ATM手数料について
エポスカード 海外キャッシング
- 下記のATM手数料がかかります。
ご利用金額1万円以下:110円(税込)/件
ご利用金額1万円超 :220円(税込)/件
実際にカード会社の利用明細画面を確認しました。これは楽天カードの利用明細画面です。現地利用額にオーナー手数料は含まれていません。
カード会社へ支払うATM利用手数料は明細に出てくるまでに1か月以上かかりました。利用後すぐには表示されません。
金額を選択する
「Amount」という単語が登場したら、キャッシングの金額を入力します。候補が何種類か表示されてますのでその中から選んでもよいですし、お好みの金額を入力することも可能です。
- Select amount you wish to withdraw (ご希望の引き出し金額を選択してください)
100€などキリの良い金額にすると、50€紙幣など高額紙幣が出てくる場合があります。私はできるだけ細かい紙幣が欲しいので、あえて中途半端な金額を指定しています。この時は95€にしてみたのですがエラーになりました。5€は対応していなかったようです。90€と入力したら、50€紙幣と20€紙幣が出てきました。できれば20€以下の紙幣が出てきてほしいものです。
ATMによっては、「20€の倍数で指定してください」と表示されることがあります。この場合はすべて20€紙幣で引き出しができました。「per cash withdrawal : 20EUR」や「multiple of 20eur」と表示されます。
日本円への換算は絶対にしない!(CONVERSIONが表示されたら気をつけて)
ユーロネット(Euronet)など一部のATMは、日本円に換算することを提案してきます。「Conversion」という文字が表示されたら注意してください。この日本円への換算のレートが恐ろしく高いのです! あまりに高いので「ユーロネットのATMは使うな」という人もいます。換算は拒否できますので落ち着いて操作してください。
- You may pay for this transaction in your home currency or the local currency.
(あなたの国の通貨または現地の通貨で支払うことができます。)
このような画面が表示されます。流れで「ACCEPT」を押しそうになりますが、ここで必ず「DECLINE CONVERSION」を選択してください!
このATMは1ユーロ182円で換算されていました。後日、楽天カードの利用明細を確認したところ1ユーロ160円で請求されていました。なんと1ユーロ22円も高いのです。あきれちゃいますね・・・
「DECLINE」を選択すると、さらに確認画面が表示されます。この確認画面がしつこさを感じます。日本円の文字だけ大きいし、なんとか極悪レートを選ばせようとしてきます。この記事を読んでいる皆さんは騙されないでくださいね。
ここでも換算なしの「WITHOUT CONVERSION」を選択してください。そうするとカードと現金が出てきます。
日本円に換算はしない!
「DECLINE CONVERSION」を選ぶ
「WITHOUT CONVERSION」を選ぶ
確認画面とレシート印刷画面
「CONFIRM」と表示されたら確認画面です。入力した金額正しければ「CONTINUE」を押してください。
「RECEIPT」と表示されたらレシート(明細書)の確認画面です。必要なら「YES」を押してください。私は必ず明細を印刷しています。
これで取引完了です。カードと現金がATMから出てきますのですぐに取り出してください。特にカードが出てきたのにしばらく放置すると、ATMがカードを吸い込みます。これは防犯のためです。
- Withdrawal confirmation (引き出しの確認)
- Would you like a receipt? (レシートが欲しいですか?)
- Retrieve the card within 30 seconds (カードを30秒以内に抜いてください)
- Take your notes (紙幣をお受け取りください)
最後に、ATMが最初の画面まで戻ったことを確認してください。ATMによっては、続けて別の手続きをできるようになっています。不正を防ぐためにも最初の画面に戻るまで待ってください。
これで海外キャッシングは終わりました。
緊張しましたね。お疲れ様でした!
まとめ
この記事では、クレジットカードを利用して海外でキャッシングをする方法を紹介しました。
ATMが利用できれば安全に簡単に現地通貨を入手できます。ぜひ活用してくださいね。
- ヨーロッパで使うならVISAかMastercard
- 日中に屋内のATMを利用する
- 暗証番号は手でかくして入力する
- 極悪レートに注意! 日本円に換算(Conversion)はしない
- カードが出てきたらすぐに取る