【ヨーロッパ旅行】何を着ていく?気候と服装のコツを徹底解説(英仏編)
これからフランスに行くけど、どんな服を持って行こうか決まらない~!
イギリスって日本より北だよね。北海道と同じくらいの寒さかな?
旅行の服装って本当に迷いますよね。
私は今までヨーロッパに10回以上旅行に行きました。
そのたびに服装に迷い、気候などをいっぱい調べ、失敗もしてきました。
その過去の経験から、服を選ぶときのコツをご紹介します。
なお、今回はイギリス・フランス北部・ベルギー・オランダ辺りの気候を解説します。
具体的には
・まずは気候から考える
・天気予報を調べる
・コツは重ね着
の順番で解説します。
参考にして、楽しい旅行にしてくださいね。
気候から服装を考える
イギリス・フランス北部は海洋性気候で夏は涼しく冬は暖かい
これはヨーロッパと日本を並べて表示した地図です。
日本の最北端「宗谷岬」がフランスのリヨンくらいですね。
イギリスを見てみると、日本よりかなり北に位置するので「冬がとっても寒そう!」って皆さん思いますよね!?
しかしイギリスの冬は日本より暖かく、夏は涼しいです。
これは「海洋性気候」のおかげなんです。
海洋性気候は夏は涼しく、冬は暖かいです。
湿度が低くカラッとしているので、体感温度は低くなります。
海洋性気候は年間を通して雨が多い、とは言いますが日本の雨量の半分程度です。
また日本ほど湿度は高くなく、カラッとしているので本当に快適です。
快適すぎて毎回「日本に帰りたくない・・・」って思います。
イギリスだけでなく、フランス北部やベルギー・オランダ・ドイツの西側なども同じ気候です。
服装も似たものになりますので参考にしてくださいね。
日本との気温の差を見てみよう
気温を見ると服装のイメージがしやすいと思います。
世界各地の気温データを見るには、気象庁の「世界の天候データツール」が便利です。
今回はこのデータベースから各地の最高気温と最低気温を月別に平均値を算出してみました。
(過去5年分で計算しました)
イギリスの気候
日本と気温を比較すると違いが分かりやすいですね。
これをベースに服を考えてみてください。
春・・・ロンドンの5月→日本の3月頃の気温
夏・・・ロンドンの夏→日本の5月頃
秋・・・ロンドンの9月→日本の11月頃の気温
冬・・・日本の真冬より若干寒い
北海道よりずっと北にあるのに、冬は東京より最低気温が高いって驚きですよね・・・
パリの気候
パリは日本との最高気温はあまり差がありませんね。
最低気温は差が大きいので防寒対策をしてください。
春・・・パリの5月→日本の4月頃の気温
夏・・・パリの夏→日本の6月頃
秋・・・パリの9月→日本の10月頃の気温
冬・・・日本の真冬より若干寒い
日本とイギリス・フランスの気温の違いについて解説してきましたが、ヨーロッパは日本より湿度が低いです。
湿度が低いと、夏は涼しく、冬は寒く感じます。
ですので、ヨーロッパでは日本との気温の差以上に体感温度は低く感じます。
それを考えて上着なども調整してください。
ご参考に、ローマとベルリンの気温もご紹介します。
ベルリンも海洋性気候なのですが、冬はイギリスよりも寒くなります。
イタリア・ローマは地中海性気候で、夏は暑く乾燥しており、冬は温暖です。
春(4月~6月)と秋(9月・10月)の服装
春(4月~6月)と秋(9月・10月)は平均気温は10℃から16℃で、体感的には日本の初冬くらいです。
風が強い日も多く、降水量も増えますので、ウィンドブレーカーなどの防風ジャンパーや百円均一のレインコートを持って行くとよいでしょう。
風が強く雨が降る日も多いので、防風・防水の羽織物があるとよいでしょう。
またユニクロの「ヒートテック」など吸湿発熱インナーを少なくても1枚は持って行くことをお勧めします。
例: 防寒インナー+ウールニット+ウィンドブレーカー
長袖シャツ+ニット+ジャケット
4・5月、10月なら ニット+薄手のダウン+春秋用コート
薄手のロングダウンコートやウールのコートも良いと思います。
6月・9月頃なら 薄手のシャツ+カーディガン+春秋用コート
ゴールデンウィークの時期
私はゴールデンウィークの時期に旅行することが多いのですが、いつも寒さに震えてる気がします(笑)
5月のパリにトレンチコート(ライナー無・裏地あり)を持って行きましたが、まったく足りませんでした。
日中は暑くて脱ぎたくなるのですが、朝が本当に寒い!
オランダはパリよりも寒くて、中綿入りのコートを着ても寒くて震えてました。
ウールのコートが欲しいくらいでした。
夏の服装(7月・8月)
夏は気温は涼しく快適、雨も少なめでヨーロッパの観光ではベストシーズンだと思います。
日照時間も長く、21時ころまで明るいので活動時間が長くとれます。
日中は半袖で過ごすことも可能なのですが、朝・夕は冷え込みますので、上着が必要です。
朝夕は寒く、日中は暑いので調整できる服装がおすすめ
例: 半袖Tシャツ+春ごろに着る厚手のパーカー (さらに防風の薄手パーカーなどがあると安心です)
長袖の薄手シャツ+ジャケット
乾燥して日差しが強いのでサングラスか帽子を持って行きましょう。(日傘は海外ではあまり使用されません)
冷え性の方は、ユニクロの「ウルトラライトダウン」がコンパクトで持ち運びやすいのではないでしょうか。
「夏にダウン!?」と思われるかもしれませんが、着ている人はいますよ。
女性ならストールやスカーフで首元の調整をすることもお勧めです。
ロンドンの地下鉄に朝の通勤時間帯に乗りましたが、現地の方々はトレンチコートなどを着ていました。
イギリスは夏でも日本のゴールデンウィークぐらいの服装をしている人が多いように感じます。
ダウンジャケットの人もいました。
フランスはもう少し気温が高くて半袖の人が多いですね。
8月ロンドンでの私の服装は全体的に寒くて、もう少し厚手の服が必要だと感じました。
半袖Tシャツ+七分袖の薄手カーディガン+ユニクロ「ポケッタブルパーカー」 → 寒かった!
長袖のニット → 朝夕はちょうどよかったのですが、真昼には暑くて腕まくり・・・
ユニクロの「ポケッタブルパーカー」はレインコート代わりに持って行ったのですが、寒くて旅行中ほとんど着ていました。
ヨーロッパにはクーラーがない!?
ヨーロッパは全体的に最高気温が低いため、クーラー設備がある施設はあまりありません。
私が宿泊したホテルもクーラーのあるホテルはありませんでした。(高級ホテルはあるのかも・・・)
暑いときは窓を少し開けて、風が通ればそれで十分涼しくなります。
飛行機の窓側席は寒いことが多いです。
上着をスーツケースに入れず、機内持ち込み荷物に入れると寒く感じたときに活用できます。
冬の服装(11月~3月)
普通「冬=12月から2月」と解説されるのですが、服装から考えると冬は「11月から3月」としました。
平均気温は3℃から8℃程度で、降水量が多いですが雪はあまり降りません。
冬は日照時間が短く15時くらいから暗くなります。
気温を東京と比べると暖かいと思うかもしれませんが、湿度が日本より低い分、体感は寒いです。
日本の真冬の服装が必要
厚手のダウンコート+マフラー+手袋+厚手の靴下やブーツ+帽子
屋内は暖房がきいているので、脱いで調整できる服がおすすめ
例: 暖かいインナー+長袖シャツ+ニット+ダウンコート
クーラーがないヨーロッパですが、暖房は設備が充実しており、セントラルヒーティングで屋内はポカポカです。
そのため、コートの中に厚い服を着ていると、暑くても脱げずに汗だくになることがあります。
コートはしっかり分厚いものを選び、中は薄手の服とニットなどの重ね着が良いですね。
外歩きが多いときは、厚いニットなどをきてしっかり防寒してください。
また、ヨーロッパは石畳が多く、これが足元から冷えてくる原因になります。
靴底が厚い靴、内側がボアになっている靴やスノウブーツ、靴用のホッカイロがあると安心です。
防寒対策は3つの首(首・手首・足首)を温めるとよいです。
マフラー+手袋+厚手の靴下やブーツを活用してください。
出発の1週間前になったら天気予報を調べよう
ここまでで各地の気候について解説してきました。
しかし、日本でも同じようにその時の天気で気温が平年と大きく変わることは当然あります。
寒波や熱波もあります。
それによっては服装も変わりますので、旅行の1週間前になったら天気予報を見てみましょう。
このWindy.comの天気予報は、世界で一番精度が高いと言われている「欧州中期予報センター」の天気モデルを参照しています。(ほかの天気モデルも参照できます)
なので、きっと当たることでしょう(保証はできません!)
重ね着で工夫しよう
すべてのシーズンで「重ね着」を連呼していた気がしますが・・・
旅行の日数が長くて、荷物をコンパクトにしようと思ったら重ね着で調整するしかないですよね。
現地調達でもいいのですが、物価が高いですし、時間ももったいないですしね。
どんなアイテムが重ね着におすすめかを紹介します。
- 暖かいインナー
- 薄手のダウンジャケットやダウンベスト
- スカーフやショール
- 雨具はコンパクトな物を
暖かいインナーが大活躍
軽くてコンパクトにしまえる吸湿発熱タイプの機能性インナーは旅行の必須アイテムです。
重ねて着ても着ぶくれしないので、中に着て寒さを調整することができます。
私は持ち歩く鞄に入れており、寒い時には、ちょっと面倒ですがトイレなどでインナーを着て対処します。
ユニクロの「ヒートテック」が有名ですが、私はモンベル(mont-bell)の「ジオライン(L.W)」がお気に入りです。
春・秋の旅行では必ず持って行きますし、夏でも念のため1枚は持って行きます。
冬ならもう少し厚い「ジオライン(M.W)」も合わせて持って行き、行先に応じて使い分けます。
ジオラインのお勧めポイントですが、
・しっかり暖かい、でも暑くはない
・汗をかいてもすぐ乾く
・防臭効果が高い
少しお高いのですが、4年使っても伸びたりせず効果も続いています。
同じくモンベルのウール製インナーも持っていますが、こちらはチクチク感じて私はちょっと苦手です。
薄手のダウンジャケット
薄手のダウンジャケットはアウターにもインナーにも活用できる便利な防寒具です。
防風タイプのナイロンパーカーなどの中に着れば、保温性があり暖かく過ごすことができます。
ユニクロの「ウルトラライトダウン」などはお値段もお手頃ですので一枚持っておくといいですよ。
スカーフやショール
スカーフは首周りを温めてくれますし、ファッションのアクセントにもなります。
2、3枚のスカーフを持って行けば、色々なコーディネートを楽しむことができます。
年間を通して雨具が必要!コンパクトに持って行ける雨具を紹介
イギリスは年間を通して雨がよく降ります。
とはいっても降水量は日本よりずっと少ないです。
また日本のように豪雨になることはあまりなく、シトシトと数時間だけ降る、というパターンが多いです。
折り畳み傘だけでも十分なのですが、服や靴が濡れると寒いですし、乾かすのも大変です。
できるだけ濡れないようにしたいですね。
・防水の靴にする(防水スプレーは飛行機に持ち込めないものがあります。要注意!)
・レインシューズカバーを持って行く
・百円均一のレインコートは不要になったら捨てられるので便利
・撥水タイプのナイロンパーカーは防風にもなるので便利
おまけ:ジャケットを1枚持って行くと便利ですよ
ここからは気候とは関係ない話ですが、参考にしてください。
カジュアルな物でも、お仕事用のスーツのピースでもいいのでジャケットを一枚持って行くことをおすすめします。
寒い時の羽織としても使えるのですが、ジャケットを羽織るだけで服装の格を上げることができます。
ヨーロッパの高級ホテルや星付きのレストランなどでは、店員が客の服装を見て対応を変える、というのは良く聞く話です。
パリのブランドショップでTシャツ+ジーパンだと、店員さんに無視されるとか(日本じゃありえないですよね!?)、レストランで隅っこの席に通されるとか・・・
ドレスコードがある場所に行く場合は、ドレスコードに合わせるべきですが、それ以外の場所でもジャケットを1枚羽織ってスマートな恰好をしていくと、店員さんの対応が良くなります。
TPOに合わせた服装は「あなたのお店をリスペクトしています」という気持ちの表れになりますよ。
私は高級レストランに行く予定がなくても、ジャケット+パンプスを1セット持って行きます。
パンツスタイルでもジャケットとパンプスがあればおしゃれになりますよ。
ちなみにジーパンはヨーロッパでは「労働者の服」という位置づけでして、レストランなどはやめた方が良いと言われています。
街歩きはシンプル・カジュアルに
防犯にかかわる大事なお話なので紹介させてください。
田舎の町を旅する場合は、皆様カジュアルな服を選ぶと思います。
ではパリなどの都市の街歩きや美術館などに行くときはどうでしょう?
この時もカジュアルまたはシンプルな服装で行きましょう。
- 大きなジュエリー(ダイヤなどの光物はヨーロッパでは夜付ける物です)
- 高級腕時計を付ける
- ブランドバッグ
このような目立つものを付けているとスリやひったくりに狙われます。
せっかくのヨーロッパですので、おしゃれな服着たいですよね。
わかりますよ~その気持ち!
是非おしゃれをして楽しんでいただきたいのですが、上記のアイテムは避けてください。
フォーマルな服装にしたり、ドレスアップする場合は、一度ホテルに戻り着替えてからタクシーで移動してくださいね。
安全に楽しい旅をお楽しみください。
なおヨーロッパの人々はシンプルでシックな服装が多いので、日本のカワイイ系の服はだいぶ目立ちます。
しかもあまり良い意味ではなく、目立ちます。
私はヒラヒラのスカートをはいていたら、「Joli(かわいい)」と言われました。
これ、たぶん幼児とか子供に言う言葉なんですよね・・・
うれしくない・・・